2011-08-23

2011-08-22

  1. あとは佐藤さとる「小さな国」シリーズ、ポール・ギャリコの「ハリスおばさん」シリーズが今でも好きだな。母の蔵書だった『すてきなあなたに』(暮しの手帖)も。
  2. 赤毛のアンシリーズでは、『アンの夢の家』が別格に好き。海辺の暮らし、魅力的で謎めいた隣人・レスリー、マシューの再来かと思うほど素敵なジム船長、初産と別れ。たくさんの要素が見事にまとめ上げられた、アン自身を主人公にした作品の最後を飾るにふさわしい物語。
  3. 子供時代に好きで、今でも読む本が意外に少ないことに気づいた。「大草原の小さな家」シリーズと「赤毛のアン」シリーズって、文学少女が露呈しててイヤだ。
  4. 補足その2:鏡花の小説は時系列がぽんぽん飛ぶので、最初は戯曲から読むのがオススメ。小説なら、「眉かくしの霊」が比較的分かりやすく良作。作者にまどわされつつ「春昼」世界に遊ぶのも一興。
  5. ブックリスト補足:『村田エフェンディ滞土録』は『家守綺譚』とリンクしているので、併読がオススメ。梨木香歩は、身の回りのことを内向的で繊細な視線で描き出すエッセイ群も読み応えあり。
  6. 昼間のローソンで、ムードたっぷりなFly me to the Moonを流されてもな…(^◇^;)
  7. 自分用のリストはとても作品が絞りきれなかった。作家でも10人超えちゃって。大事な本について考える、という面白い機会をくれた@vocalise007 氏に感謝。
  8. 宮本常一『忘れられた日本人』 文句なしの名著。「土佐源氏」のせつなさ、かなしさは、一編の民話のようにうつくしい。それにしても宮本常一の文章のうまさには脱帽。
  9. カズオ・イシグロ『日の名残り』 読むことのよろこびを満喫できる作品。主人公の語りの中に、彼の認識と事実とのズレが浮かび上がってくる仕掛けが秀逸。ロードムービー的な楽しみも、古風な恋愛小説的側面もあり、何度読んでも物語の終わりにはため息が出る。
  10. 梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』 100年前のトルコ、様々な国の人々が住む下宿屋を舞台にした物語。現実にゆるゆると混じってくる幻想と怪奇、人間模様、歴史の大きなうねり、恬淡とした文体で紡がれる作品だけど、感情をぐっとわしづかみにされる。異国で読む意味は十分にある一冊。
  11. 泉鏡花『夜叉ケ池・天守物語』 鏡花入門として最もオススメな二作品で構成されている。どの言葉も輝くように鮮やかで、文字も音もうつくしい。夜叉ケ池の晃さんの男前度は無類。
  12. 好きな作品の紹介って難しい。好きすぎてうまく説明できないよ。@paeoniawhite ちゃんは、的確ですごいな…。
  13. 海外生活に持っていく、オススメの5冊。まずは杉浦日向子『江戸アルキ帳』。江戸へのタイムトラベラーの絵日記という設定で、まさに「見てきたように」描かれた本。開くだけで江戸東京を往来きする旅人になれる。人に贈りたい本でもある。
  14. 「普請中」の幕切れのあざやかさ。「花子」の文体の艶っぽさ。どちらも好きだ。 RT@paeoniawhite: 森鴎外『普請中/青年』ちくま文庫:私にとっては「慕わしい」文章。意外とかわいらしかったり、滑稽だったり、艶っぽかったりします。

Powered by t2b

0 件のコメント: